夕学クロシング

つながり、うごかすクロシング 

組織は戦略実現のための資源であり、個人が活躍する舞台でもある。組織の力を戦略につなげるために何が必要か。反骨・挑戦のDNAを守るロート製薬の山田会長。現場にこだわるコンサルタントの遠藤氏。「獺祭」を世に出した桜井社長。3講演から多面的に考える。

Description

多様性の難しさ、取り込むために必要なもの

市場の成熟化により、企業として飛躍的に成長することが難しくなっている現在、個人の力、組織の力を戦略につなげ、うごかし、成果を生み出すにはどうすればよいのでしょうか。反骨・挑戦のDNAを守るロート製薬の山田会長、現場にこだわるコンサルタントの遠藤氏、「獺祭」を世に出した桜井社長の3講演を通じて考えました。

◆感想と発見より
ロート製薬の山田氏に対しては「トップのぶれない経営戦略、経営哲学がある」「多様性のビジネス上のメリットを正しく理解しているからこそ徹底的に取り組めるのかも」といったお声を。桜井氏に対して、「『覚悟』があった」「既成事実や固定観念を打破する力を感じた」「バリューチェーンで多角的に問題点を認識していた」と。さらに、遠藤氏に対しては、「支えるプロデューサーや理解するトップの存在もポイント」「現場力は究極「人と人との感性」がもたらすもの」と、そして3つの講演を通じては「抵抗に屈せずに粘り強く続けたからこそ成長し続けられたという点に共通点がある」「選択集中と多様性、トップダウンとボトムアップを行き来し、生き物のように変化し続けることが組織を強くするのでは」との感想や気づきをいただきました。

◆創発のディスカッションとリフレクションより
発見のディスカッションを受けて「多様性の難しさ、取り込むために必要なもの」をテーマに皆さんと議論しました。多様性を受け入れるのが難しいのは、「知らないものは、理解しにくいから」とのご意見と合わせて、多様性を取り込むために必要なものとしては、「好奇心」「視野や行動を広げる」「たくさん経験する」「一人一人みんな違っていい、と許された感覚に居心地の良さを感じること」といったご意見をいただきました。また、「多様化を目的化するとうまく行かない」「「目標があれば、多様化は強力なツールとなるが、ないと単なる混乱になってしまう」「多様性を取り込む際には「組織の規模」も少なからず影響しそう」といったご意見もいただき、まさに多様な切り口からのディスカッションを楽しめた9月でした。(ファシリテーター鈴木)

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