夕学クロシング

向き合い、感じるクロシング 

見えないもの、内側から湧き起こる情念をいかに表現するか。日本人は古代からこのことに心を砕いてきました。妖怪研究の第一人者の小松教授、東洋思想研究家の田口氏、世界をフィールドとする日本画家の千住氏の講演を通して、人間の内面世界に向き合います。

Description

日本人の特性とこれからの可能性

見えないものをみること、感じることに価値を見出し、文化的にも芸術的にも大切に育んできた日本人。小松氏、田口氏、千住氏の3講演から、日本人の特性を見つめ直すとともに、これからの可能性について考えました。

◆感想と発見より
西洋との対比から「見えないものを共有できるのが日本人、見えないものはわからないと考えるのが西洋」「深める東洋(暗黙知重視)、広める西洋(形式知重視)」などと歴史や地理的特性に絡めながら日本(人)の特性を整理してみました。また、「見えないからこそ想像が広がる」「見える化すると怖くなくなる」「見えないからありがたい」と、見えないものに目を向ける理由に注目することで得られた気づきもありました。

◆創発のディスカッションとリフレクションより
日本人だからこその強みは何か、「東洋的な職人芸」「あ・うんの呼吸」「得体の知れないものに名前をつけて理解を試みる」「異文化や異質なものを理解する力」「改良や洗練には強い」「制約を強みに転嫁した創造力」などと改めて意見をいただくとともに、それらの強みをしっかりと自覚し、世界に発信すること、「異質な他者に伝える力が必要」とのお声を多数いただき、日本人のこれからの可能性を多いに感じるディスカッションとなりました。(ファシリテーター鈴木)

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