夕学クロシング

「劇的転換」のクロシング

現状に留まる限り、その組織に未来はありません。自ら変われる組織だけが、生き残ることができます。日産を窮地から救った志賀氏、置かれた環境の一歩先を読めた企業が成功すると解く琴坂氏、新しい目で見る重要性を説く内田氏から劇的転換の作法を学びます。

Description

危機とレジリエンス

現状に留まる限り、その組織に未来はありません。自ら変われる組織だけが、生き残ることができます。日産のV字回復を支えた志賀氏、研究と実務両面から経営戦略の移り変わりについて探求する琴坂氏、既存事業防衛の視点からこれからの戦略を説く内田氏の3講演より劇的転換の作法について考えました。

◆感想と発見より
志賀氏の講演には、「日産リバイバルプランにはストーリーと実行性がある」、「レジリエントな組織には、多様性と帰属意識の双方が非常に重要」「社内の軋轢や効率性の低下を覚悟してまで地道な努力をしていたことに目から鱗」と。琴坂氏の講演には、「経営戦略の変遷をたどることで「点」が「線」になりよく理解できた」「技術進化は止めようがなく、恐れるのではなく半歩先を見て活用することが大切」と。内田氏の講演には、「敵が居ない平時にも実施すべき経営戦略」「改めて多様性のある環境の重要性を感じた」と。3講演に対しては、「危機感の共有は難しい」「100年企業には時代に合わせて変えてきた強さがある」「日本はしぶとくあきらめずにやり遂げる力がある」といったコメントをお寄せいただきました。

◆創発のディスカッションとリフレクションより
ゴーン氏の逮捕であまりにタイムリーになった今回は「危機とレジリエンス」をテーマに考えました。皆さんとの議論では「「心が折れない」レジリエンスが、日本人の強み」ですが、逆に「潜在的な危機に対して跳ね返す力は弱い」という意見を共有した上で、本当のレジリエンスある組織となるためには、「危機にいち早く気づき、日常的に危機の前に軌道修正できる土壌を持つこと」「変える勇気(トップ交代含め)と変えない信念を同時に持つこと」、「リーダーがぶれずにそこにいること」が必要とのコメントをいただきました。また、個人としては「危機から逃げずに自分事化することで成長できる」「守るべきは、今生きている事実と、これから向かう未来で、これがレジリエンスの原動力になる」と、危機をポジティブに捉えるコメントの数々も寄せていただき、このクロシング自体が頭と心のレジリエンスとなったことも共有できた有意義な11月のディスカッションでした。(ファシリテーター鈴木)

Archive