夕学クロシング

「一芸立身」のクロシング

一芸で身を立てるのは今も昔も大変なこと。古い慣例が残る伝統文化では、芸を身につけるのは勿論、名を上げるのは並大抵ではありません。多様な活動で落語会を牽引する柳家花緑氏、書を通じた自己表現を広める前田氏より伝統を守りつつ挑戦する心を学びます。

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「伝わる」とは?そのための工夫

厳しい伝統芸能の世界で伝統を守りつつ挑戦する落語家の柳家花緑氏と書家の前田鎌利氏。お二人に共通する芸に掛ける念い(おもい)の強さと、それを周囲に伝える類い希な力を紐解き、「伝わる」とはどういうことか、そのための工夫には何があるか、皆さんと一緒に考えました。

◆感想と発見より
柳家花緑氏に対しては、「感謝、謙虚、素直を感じる講演でした」「頑張れと感謝が印象に残った」「情報処理力に感心した」と。前田鎌利氏に対しては、「今まで自分で切り開いてきたゆえの『念い』の伝わる講演」、「人を引き込む力強さを感じました」「生き様そのものに強く感銘を受けました」と。そしてお二人に共通するものとして「親子三世代の影響を強く受けている」「相手がある、伝えたい相手をイメージしながら語っている」との感想をお寄せいただきました。

◆創発のディスカッションとリフレクションより
皆さんの関心が特に「伝わる」という言葉に集まったことを受け、「「『伝える』と『伝わる』の違い、『伝わる』ための工夫として何が考えられるか。」をテーマに皆さんと一緒に考えました。皆さんからは相手に「伝わる」ためには、まず、共感を得て、相手と繋がること、「自分の言葉」で、自分の素直な念いを語ることが大事。さらには究極的には「伝える」というのは、「伝えない」状態を目指すことではないか、といった逆転の発想まで得られた意義深い1月のディスカッションでした。(ファシリテーター鈴木)

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